【2019年】今年買ったものを振り返ってみる【書籍編 前編】

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今年購入した書籍を振り返ってみました。数が多いので前編・後編に分けてあります。

『原因と結果の経済学』

この本の著者のひとりである中室牧子さんの著書『「学力」の経済学』が面白かったので購入。

メディアなどでよく取り上げられる事例をもとに、相関関係と因果関係の違いや社会科学での統計の考え方を学べる本です。良書です。

『ミクロ経済学の力』

ミクロ経済学の本としてはかなり有名で評判も良い本です。実際に読んでみると、ひとつひとつが丁寧に説明されていて理解しやすい内容になっています。ただし、高校レベルの数学をある程度理解していることが前提です。微分については巻末の補論で復習でき、偏微分についても学ぶことができるようになっています。

理解しやすいとは言っても、入門書のような本を読んでからのほうが無難でしょうか。

『経営者の役割』

組織論や経営学の中では有名な本。組織における基本的な部分を様々な視点から論じています。特に公式組織と非公式組織という概念はとても勉強になりました。

原著は80年くらい前に書かれたもののようですが、内容が古いと感じることもなく現在でも十分通用するのが驚きです。序文がたくさんあり、目次が47ページから始まるというのも驚きですw。

『オーガニゼーションズ』

こちらも組織論では有名な本。途中までしか読んでないみたいです。なぜ途中でやめたのかは覚えていませんが、今パラパラとページをめくってみると、心理学的視点で組織というものを分析している箇所が多いので、おそらく途中で飽きたのだと思いますw。

そのうち最初から読んで見ようと思っています。

『思考の整理学』

このブログの中でも紹介した本。ざっくりと言えば、当時の学校教育への警鐘(現在でも当てはまる部分は多い)と思考方法を学ぶことができる本です。たくさんの比喩が用いられていてわかりやすく読みやすいのが特徴です。

『ソシュールを読む』『ソシュールの思想』

『ソシュールを読む』はソシュール理論を一通り学んでから読むべき本だと思います。最初にこちらを読んでしまったので、あまり内容が頭に入ってきませんでした。

『ソシュールの思想』もやさしい本ではありませんが、こちらのほうがわかりやすいです。この本は今年読んだ本の中で、私に最も大きな影響を与えた本だと思います。

『日本の歴史02 王権誕生』『日本の歴史03 大王から天皇へ』

十代のときにあまり勉強しなかったせいか日本の歴史に関する知識がほとんどないので、昨年から講談社学術文庫の「日本の歴史」シリーズを読み始めました。最初は月に一冊読む予定でしたが、様々な理由(主に怠惰)によりあまり進んでいませんw。

学校の教科書のような本も読みましたが、詳細が書かれていないのであまり頭に入ってきませんでした。なので、ボリュームのあるこのシリーズは、私の「なぜ?」に答えてくれるので非常に助かります。

『分類という思想』

「ホンマでっか!?TV」でおなじみの池田清彦さんの著書。出版されたのが1992年となっているので25年以上前に書かれたものですが、非常に面白いです。今でも増刷されている理由がわかります。

ただ、題材のほとんどに生物が用いられているので、生物分類の名称に慣れていないとサクサク読み進められません。

先に同著者の『構造主義科学論の冒険』を読んでおくと、概念的な部分は理解しやすいかもしれません。

『プラクティカル産業組織論』

途中までしか読んでいない本です。産業組織論はミクロ経済学の一分野なので『ミクロ経済学の力』と内容が重なる部分が多く、途中で飽きてしまいました。

ページ数の割には内容がぎっしり詰め込まれている印象で、日本的教科書といった感じでしょうか。時間ができたら最初から読み直したいと思っています。

『経営戦略の論理』

タイトルにある通り経営戦略の本です。出版されたのが同じ時期(1980年10月)ということもあってか、マイケル・ポーターの『競争の戦略』と内容が似ています。ただし、『競争の戦略』は「業界構造」からのアプローチが主体になっているのに対し、『経営戦略の論理』は個人の心理的な面から論じている箇所が多いように思いました。どちらの本も良書です。

『科学論序説』

科学哲学のこれまでの流れを概観できる入門書といった感じの本です。前半はやや堅苦しい感じはありますが、後半の認識論によって科学を捉えようとするアプローチは非常に面白いです。新品が売っていないのが残念なところです。

『会社四季報』『会社四季報プロ500』

『会社四季報』の存在を知り、初めて購入してみました。パラパラと流し読みしていくだけでも面白いです。ただ、掲載されている会社の数が多いので、基本的な情報しか載っていません。個別企業の分析には決算書などを見たほうが良さそうです。

『会社四季報プロ500』の方は、予想を含めた10年分の売上高と営業利益がグラフ化されているのがありがたいです。

今後買い続けるかどうかは悩みどころです。どちらも辞書的な感じで使うことになると思うので、多くても年に1回で十分な気もします。

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