勉強になることが盛りだくさん【33歳で手取り22万円の僕が1億円を貯められた理由】

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「久々に軽めの本を」と思い、Kindle版で購入しました。

普段ならこういった本はあまり買いませんが、商品の説明やレビューを読んでいるときに「生死をさまよう大怪我」「交通事故によって…」という文章を見て、そのときの不安や恐怖をどのように乗り越えたのかということに興味を持ったことと、『「投資家ではなく節約家」をモットーに…』という部分にも惹かれて購入してみました。

「世界経済にお金を預ける」という内容については予想はできていましたが、私が考えていた方法とは少し違っていたことや、住居費の節約法についての考え方、そして著者の行動力の凄さなど、勉強になることがたくさんありました。

会社に依存しない生き方を

この本は4章に分かれており、第1章では交通事故によって仕事ができなかった期間に様々なことを考え、様々なことにチャレンジしたことが書かれています。

会社に依存して生きていたこと、何のために仕事をしているのかということ、副収入で月100万円以上稼ぐことを目標にしたこと、そしてインターネットや本で調べて株のデイトレードを始めたり、「与沢塾」に入塾しアフィリエイトにチャレンジしたことなどが書かれています。

人は長い間ひまな時間ができると、自分自身に注目する傾向があります。これは多くの場合、良くも悪くも不快な経験になります。不快に感じるということは、自分自身に不満があったり、何かを変えたいと思っていることの裏返しでもあります。自分自身に注目して考える時間というのは、自分が何に不快感を感じるのかということに気づく時間でもあるわけですから、人生の軌道修正のための時間とも言えます。

デイトレードやアフィリエイトなどはおそらく、サラリーマンで副業をしようとしている人や、会社を辞めて自分で収入を得ようとしている人の多くが一度は考える方法だと思います。私自身もサラリーマン時代に、ポイントサイトを通じてFX(外国為替証拠金取引)口座を開設して1ヶ月ほどトレードをしていましたが、自分には合わないと思いすぐに辞めました。アフィリエイトは今でも続けていますが、こちらはギャンブル的なトレードとは違い、一つ一つ積み重ねて資産を構築していく方法をとっているので、私に合っているから続けられているのだと思います。

この辺りのことは本書の中でも書かれていて、「お金を稼ぐには、それをずっと続けていたいと思えるくらい楽しいことでないと、途中の障害(ハードル)で簡単に挫折してしまう」(Kindle 位置No.413)としています。興味のないことでお金を稼ごうとすることは、投資ではなく投機(ギャンブル)であるとさえ言っています。

第1章の最後では「働けない自分でもチャレンジができた理由」と「お金があるから平常心でいられる」という節があり、そこで貯金が2000万円以上あったことが明かされ、このお金をどうやって貯めたのかというのが、第2章になっています。

投資信託、ドルコスト平均法、20%の利益で全て売却

手取り月22万円で6年働いて、貯金が2000万円以上あったという著者。どうやって貯めたのかを一言で言えば投資信託です。

著者が言う「人生最大の発見」を簡単にまとめれば、世界の人口は増加し続けているため、世界のGDPも増加を続ける。したがって、世界経済にお金を預ければ、GDPの増加に伴って預けたお金も増加するという論理です。

おそらくこれを見て「そんなわけないじゃん」と思う人はごく少数だと思いますが、これを実践できる人も少数だと思います。しかし、著者は自分で調べて、社会人1年目から毎月10万円を投資信託に積立投資を行ったそうです。

著者にとって追い風だったのは、積立投資を始めた直後にリーマンショックがあったことです。株価が下がっている中で投資を続け、株価が回復してきたときには投資した金額が膨れ上がっていたというわけです。著者はこの時期を、周りの人の心配をよそに、少しの不安とワクワクとした期待感をもって過ごしていたと書いています。株価が暴落している中で大きな不安なく積立投資を続けられたというのは、株や経済の動きについて理解しているからでもあります。

毎月一定の金額を、同じ株や投資信託に投資し続ける方法はドルコスト平均法といって、一般的な方法です。そして著者の売却ルールとして「基準価格が右肩上がりしている時期は損益がプラス20%を超えたとき」に全て売却して、そこで得られた利益も上乗せしてまた積立を行なっていくとなっています。これもおそらく一般的な方法なのだと思いますが、積立投資の途中で全て売却するという考え方は私の中になかったので、これは新たな発見でした。確かにこの方法であれば、現金が増えていることが実感できるし、毎月の積立金額も増えるので、心理的にも経済的にも効率がいいように思えます。

ちなみに、基準価格が右肩下がりしている時期は積立購入を継続し、その後損益がプラス100%を超えたときに売却を検討するとなっていますが、この辺りは少し曖昧なので、どこで売るのかの判断が鍵になりそうです。

行動力

第3章は不動産投資に関するもので、個人的には不動産投資にあまり興味はありませんが、書かれていることを要約すると、何らかの理由で安く売られている物件を買いリフォームする。そして何年か自分で住み、その後購入やリフォームでかかった費用よりも高い価格で売却することで、住居費ゼロでかつ利益が出る、というものです。

私が興味をもったのは、著者の場合、自分で間取りを書いて設備や建材を発注(施主支給)していることです。これらは不動産投資の講義を受けたり、自分で勉強したもののようですが、この行動力はすごいです。普通の人はここまでできないと思います。こうした行動がとれるか否かが、成功できるか否かの分岐点になっているようにも思えます。

第4章では、「億万長者になって具体的に変わったこと」として自分の考えと全資産を公開しています。

著者は不動産投資はおすすめしないものの、誰にでもできるドルコスト平均法を使った投資信託への投資を強くすすめています。そしてお金が増えてくると、やるべきこと、やりたいことが明確になってくるといいます。

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