私がWordPressを使わない理由

私はこのブログもWordPressを使わずに、テキストエディタのみでHTMLファイルとCSSファイルを作り、静的ページとして公開しています。つまり、データベースすら使っていません。

最初に書いておきたいのが、私はWordPressだけではなく、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)と呼ばれるサイト管理のソフトを使ったことがありません。もちろん、無料ブログやレンタルサーバーに付属しているものは除いてという意味ですが。これらのソフトを使いたいと思っていた時期もありましたし、このブログを作るときにもWordPressや他のサイト管理ソフトを使うかどうか悩みました。そのときに調べた結果から、汎用性が高く、機能も充実しており、しかも無料で使えるものが多い、という素晴らしいソフトであることは私も認識しています。

それでもWordPressを使わない理由は何なのかを自問自答し、WordPressを使うデメリットという視点でリストにしてみました。

上の5つを踏まえた上で出てくる疑問は以下のとおりです。

以下で詳しく見ていきますが、あくまでも個人的な視点であって、WordPressがだめだと言っているわけではないことをご理解ください。

勉強にならない

私はHTMLやスタイルシートなどのウェブサイトのコーディングは、サイトを作りながら独学で学びました。これは、無料サーバーでウェブサイトを作り始めたことと、当時はWordPressというものを知らなかったためです。これは結果的に良かったと思っています。

HTMLの知識なしでWordPressを使ってしまうと「細部の変更ができない」「変更できたとしても問題が起きたときに自分で対処できない」といったことが起こります。そこで勉強する必要が出てくるわけですが、WordPressや無料ブログなどのコードをいじって試行錯誤しているだけでは、タグの本来の使い方などの基本が身につきません。

これはウェブサイトだけではなく、他のものに当てはまると思います。例えば、パソコンが動く原理を知らなくてもプログラミングができてしまうことです。これは動作速度や脆弱性、あるいはバグフィックスなどの保守性にも関係してきます。もっと身近な例を挙げれば、電気について知らなくても電気が使えてしまうことです。電源タップにはそれぞれ定格電力が定められていますが、これを知らずに消費電力の大きな機器をいくつもつないで使い続けると発熱し、最悪の場合発火して火事になることもあります。

HTMLにおいても、自分が使うブラウザでは綺麗に表示されるのでサイトを公開してみたが、実は別のブラウザではレイアウトがぐちゃぐちゃで文章も読めないといったことが起こり得るのです。

話が少し逸れますが、人工知能の進歩によって人間の仕事が急激に奪われるといったことは起こらないと私は考えていますが、ただしこれまでもそうであったように、徐々にですが人間の仕事は機械やコンピュータに置き換わっていくことでしょう。そんな中で「中身がわからなくても使えれば良い」という考え方は、上記の内容を含む様々な面から考えると、非常に危険な考え方だと思います。

もちろん私もすべてを理解しているわけではありませんが、競争という面から考えれば、中身を理解していない人よりも理解している人のほうが、ものごとを有利に進められるし選択の幅も広がるでしょう。

こういった意味で、人が作ったものを修正していくよりも、1から自分で作ったほうが中身を理解しやすいし勉強にもなります。もちろん人が作ったものを見るのも勉強にはなりますが…。

ファイルサイズが大きい、読み込むファイルの数が多い

これはWordPressを使っても解決できる問題だと思います。ただ、WordPressを使っていると思われるブログを3つ調査した結果、1ページのHTMLファイルのデータ量は以下のようになりました(画像やCSSファイルなどデータ量は含まれていません)。

私のサイトの中で最もアクセス数の多いページのデータ量は24KBでした。このページには広告やアクセス解析のタグも含まれており、メインコンテンツの文字数は5000文字を超えているので、決して薄っぺらいページではありません。

実際には圧縮されて転送されると思われるので、そこまで転送量に違いは出ないと思いますが、ブラウザの読み込みや解析にはやはり時間がかかるでしょう。

また、今回調べた3つのブログはどれも、CSSとJSファイルを10個も20個も外部ファイルとして読み込んでいます。外部ファイルが増えれば増えるほど、通信回数と転送量は増えるので、当然表示速度も遅くなります。外部ファイルが多いのはプラグインを使っているためだと思いますが、明らかに多すぎです。

データ量に関しては画像ファイルの方が圧倒的に大きな割合を占めるし、外部ファイルももしかしたらひとつかふたつにまとめることができるのかもしれません。ただ、これって本当に管理が楽なんでしょうか?

中身を理解するのが大変

WordPressに限らず、人が作ったものを理解するのは時間がかかる作業です。ファイルのサイズと数が増えればそれだけ大変になります。ブラウザ上で全く同じものを表示させるにしても、コーディングには人によって個性や癖がでるので、理解するのに余計に労力が必要になります。

自分で作ってしまえば、どこに何が記述されているのかわかっているわけですから、修正や変更などが簡単になります。つまり、管理が楽だということです。

サーバーへの負荷が大きい

WordPressでは静的ページも作ることができるという記事を見たことがありますが、基本的には動的ページが多くなるかと思います。静的ページの場合は、クライアントからのリクエストに対して、既に生成されているファイルを返すだけですが、動的ページの場合は、リクエストがあってからページを生成するため、それだけサーバーに負荷がかかることになります。

これはサイトを公開して間もない頃には何の問題にもなりませんが、アクセスが集中するとサーバーの処理能力を超えてしまうこともあり、サイトの表示速度にも影響を与えます。ここまで大きなサイトになれば、スペックの高いサーバーに乗り換えることになりますが、運用コストが増える上に移転作業にも労力を割かれることになります。

単純に、リクエストがあってからページを返すまでの時間が静的ページのほうが短いということも挙げられます。

セキュリティの問題

セキュリティに関しては詳しく言及はしませんが、動的ページではそれなりに気を使う必要があるため、時間的コストがかかる上にリスクもあります。

本当に管理が楽なのか?

多くの人が考えるWordPressを使うメリットは管理が楽だということだと思います。「記事を書いてボタンを押せば投稿完了」みたいな流れだと思いますが、これはサイト管理全体の一部に過ぎません。上述したデメリットを考えれば、記事内のリンクや広告の管理、スタイルシートの変更やプラグインの調整、記事のバックアップや問題が起きたときの対応など、WordPressの方が時間がかかると思われることがたくさんあります。

管理が楽になるかどうかは、サイトの運用スタイルによると思います。私は定期的にサイトデザインをいじりたいので、WordPressには向いていないのだと思います。

動的ページにする意味は何?

動的ページである理由は、記事以外の共通部分の管理が楽であることだと思います。ただ、私は「マルチファイル検索・置換」機能のついたテキストエディタを使っており共通部分をまとめて変更することができるので、それほど大きなメリットには思えません。むしろ、それ以外のデメリットのほうが私には問題となります。私にとって動的ページにする理由が見当たらないのです。

もう一つ気になっていることは、検索エンジンのインデックスです。動的ページは不安定だという記事を見たことがありますが、本当かどうかはわかりません。ただ、Google検索エンジンの「〇〇アップデート」という名前のついたアップデート行われると「検索順位が下がった」とか「圏外に飛ばされた」という記事をよく見かけますが、私は一度もそのようなことを経験したことはありません。アクセス数が減ることはもちろん、急激に増えたこともないです。このような検索順位の変動は記事の内容が最も関係していることは私も認識してはいますが、このような結果を見ると静的か動的かによって違うのではないかとも思えてしまいます。

文章だけ書いていて楽しいのか?

私は文章を書くことは嫌いではないです。しかし、毎日の仕事が文章を書くだけになってしまうと、おそらく耐えられないと思います。「他の仕事の合間にちょっと記事を書く」という人にはWordPressは向いているのだと思いますが、私の場合は文章を書くのがメインの仕事なので、文章を書く以外の手間があったほうが長続きします。

まとめ

自分で書いたこの記事を読み返してみると、「管理は楽な方が良い」と言いながらも最後には「文章を書く以外の手間があったほうが良い」という矛盾が生じています。結局これらは後づけの理由でしかないわけです。人は自分の行動を正当化する傾向があるため、自分が選択したもののメリットを挙げ、選択しなかったもののデメリットを挙げるのです。何を使ったとしてもメリットとデメリットはあるわけで、人は必ずしも合理的に判断しているわけではないということです。

ただ、自己分析してみると一貫していることがいくつかあります。

私がWordPressを使わない理由はこの3つに尽きるかなぁと思います。

最後にもう一つ付け加えるとするなら「レンタルサーバー代をケチりたい」ことです。私はWordPressが使えない激安のレンタルサーバーを使っています。アクセス数が増えれば、いずれスペックの高いサーバーを借りなければなりませんが、収入との割合を考えれば大した出費ではないので、大きな理由にはならないでしょう。

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