このヘッドホンすごっ!【TAGO STUDIO|T3-01】

今年はヘッドホンを買わないと決めていましたが、欲しい物がなくて結局買ってしまいました。TAGO STUDIO の「T3-01」です。
価格は62,700円で、私が購入したヘッドホンでは過去最高額です。
結論から言うと、音の分離感や解像度の高さ、タイトだけど重みのあるバスドラムの音は最高です。
開封

動画で見たものとは文字の色が違いますね。変わったのかな?
届くまで時間がかかるのかなと思っていましたが、注文した翌日に発送され、その翌日に届きました。

蓋をあけると紙。

ケースが付いているんですね。初めて知りました。すごく柔らかいケースです。

ケースを開けると本体とケーブルが入っています。

付属のケーブルは3.5mmと6.3mm両方つなげます。
長さが1.8mなので、私の用途ではちょうどいい長さです。

本体を手で持った感じは少し重いです。ただし、これは普段使っている260gのHD600との比較です。実際は見た目ほど重くはないです。
実物を見ると、結構金属感が強いですね。写真だと木材にばかり目が行くので。
イヤーパッドはベロアではなくスエードです。ベロアよりは毛羽立ちが少なくて丈夫な感じがします。ただし、イヤーパッドの内側はよく使用される合皮です。
ヘッドバンドの表面も合皮ですが、頭と接触する部分はメッシュ素材になっています。
このヘッドバンドは手で押し込んで止めるボタンでくっついているだけなので、取り外しが簡単にできるようになっています。ヘッドバンドの交換が簡単にできるというのはありがたいですね。

金属部分はほぼすべて綺麗に面取りされていますが、上の画像の留め具の溝だけはエッジが立っています。机の上に置いた状態で引きずると机が傷つく恐れがあるので注意が必要です(実際にやってみたら傷ついたw)。

木材の表面はツルツルしてます。

最初左右がわかりませんでしたが、ここに彫ってありました。上の画像だと分かりづらいですが。
大きさの調整は無段階ですが、今のところ硬めなので簡単にズレたりはしなさそうです。
薄くて細い2本の金属だけで左右をつないでいるので、HD600と比較すると側圧はかなり弱めです。
装着感
イヤーパッドはスッポリと耳が入るわけではなく、耳たぶの上に少し乗る感じです(私の耳だと)。ただし、上述したように側圧はそれほど強くはなく、イヤーパッドも柔らかいので、長時間つけていても耳が痛くなることは今のところありません。
密閉型なので、蒸れるのは避けられません。
音質
これまでゼンハイザーの「HD600」を使用していたので、基本的にHD600(付属ケーブル)との比較になります。
視聴環境は「Mac mini」→「ZEN DAC」→「T3-01」で、ケーブルは付属されていたものを使用しています。
第一印象は「意外と低音が強い」「解像度が高い」です。
まず聴いて驚いたのが低音の強さです。レビューなどを見たときに「低域が弱い」という書き込みがあったので、HD600より弱いのかなと思っていましたが、明らかに強いです。特にバスドラムの音は「強い」というより「重い」という表現のほうがしっくり来ます(HD600 が開放型だからという理由もあるのかもしれません)。重いのに解像度が高くてタイトなので、個人的にめちゃくちゃ好きな音です。
アンバランスケーブルを使用しているのに、左右の音の分離感が高くて、楽器ごとの分離感も高いです。そして解像度がHD600より高いです。ギターソロの速弾きも、一音一音が綺麗に聴こえるほどです。
高域は意外と抑えめで、音量を上げても全然刺さりません。T3-01 を聴いた後で HD600 を聴くと、高音がシャリシャリしているように聞こえます(バランスケーブルではシャリシャリ感は少ないです)。
密閉型とは思えない奥行きと、高域の開放感もあります。
ピアノなどの生楽器の音を聴いたときに「究極のナチュラルサウンド」の意味がすごくよくわかります。
バランスケーブルが届かない
バランスケーブルも TAGO STUDIO 純正のものが「2.5mm」「4.4mm」「XLR」と一通り販売されているのですが、4.4mmのケーブルの長さが1.2mしかないので、他のメーカーのものを探しました。
いろいろと調べた結果「cooyin」というブランド?のものが2000円台で安くて悪くないらしいということでアマゾンで調べたのですが、検索しても出てこなかったので、cooyinのサイトから直接購入しました。後で見てみたら、アマゾン内のcooyinのストアにありました。
「商品を発送いたしましたら、改めてお知らせいたします。」と購入時のメールに書かれていたのですが、5日経っても連絡は来ず。サイト内には「通常当日〜3日以内に発送します」と書かれていました。
このときには既にアマゾンでも購入できることがわかっていたので、「発送されないようなのでキャンセルさせてください」というメールを送ったら、その日の夕方に「ご注文の商品の発送が完了いたしました。」という機械的なメールだけが届きました。
発送されたのならいいかと思って待っていたのですが、いくら待っても届きません。Sagawaの追跡番号が記載されていたのですが、この番号で調べても「お荷物データが登録されておりません。」となっています。注文から11日経っても来ないのでもう諦めました。
いろいろと考えた結果、近々 FiiO の「K9 Pro ESS」を購入する予定なので、その後に3mの長さのある TAGO STUDIO 純正の XLR のケーブルを買うことにしました。4.4mmのケーブルは買いません。
と、書いている最中に届きましたwタイミングわるっ!
中華製品によくある青みがかった白い袋に入っていました。
伝票の上に伝票が貼られていて大元の差出人の住所はよくわかりませんが、佐川急便の営業所からゆうパケットで発送されていました。業務委託でしょうか。発送から到着までの期間と、私の姓名が逆になっていることからおそらく中国発送なのでしょう(国内発送だとばかり思っていました)。

パソコンのパーツを入れるような袋に入っています。

ケーブルを止めるのがレザーでできています。

私が間違えて3.5mmの端子に段差が入っているものを注文してしまったのですが、段差が入っていないものが届きました。私にとって結果的には良かったのですが、管理どうなってるの?
これらの経験からわかることは「アマゾン最高」ということです。
バランスケーブルの音質
HD600をバランスケーブルで聴いたときにも思いましたが、最初は音が変です。今回の場合は高域がやたら強くてバランスがおかしかったです。小一時間ほど聴いていたら良くなったので、少し鳴らさないとダメなのかもしれません(私の脳が変化した可能性もありますが)。
音質は、HD600をアンバランスからバランスケーブルに変えたときと同じような変化です。音量が上がり(ZEN DACの場合?)、左右と真ん中の音がくっきりと別れ、楽器ごとの分離感が増します。そして真ん中の音がよりクリアになります。
ただ、HD600のときほどの大きな変化ではありません。T3-01 の付属ケーブルが良いのか、あるいはヘッドホン自体の特性なのかわかりませんが、音の定位がしっかりしているので、アンバランスでも全然問題ないです。それでも私はバランスケーブルで聞きますけどw
まとめ
- 長時間の使用でも耳が痛くならない装着感
- HD600より低音が出ている
- HD600より解像度が高い
- HD600より高音が抑えめ
- 密閉型なのに開放型みたい
- アンバランスでも音が良い
- アマゾン最高(!?)
感想
このヘッドホンは本当に買ってよかったです。ここまで違いが出るとは思っていませんでした。聴けば聴くほど解像度がヤバい。低域もいい感じです。
ただ、開放型っぽいとは言っても本物の開放型とは違うので、HD600 との使い分けはできそうです。
今のところ大きな欠点はないですが、強いて挙げれば純正のケーブルはタッチノイズが少し気になります。ただ、TAGO STUDIO のサイトの画像を見ると、XLR のバランスケーブルだけは布じゃないっぽいので、タッチノイズはなさそう。やっぱり純正のバランスケーブルで聴いてみたいので、来年に買うと思います。
どうでもいい話
私は店舗に行って試聴することがないので、レビューなどを見まくるわけですが、一般的にモニターヘッドホンって面白みがないとか言われているらしいです。私は「ハッキリ、クッキリ」な音が好きなので、モニター系の音を面白みがないと思ったことはありません。好みの問題です。
T3-01 のレビューを見たときに「低音が弱い」というのが結構ありましたが、モニターヘッドホンってフラットになるように作られていると思うので、低音の強い音が聞きたいのであれば、そもそもモニターヘッドホンを選ぶべきではないですよね。というかイコライザーをいじればいいだけの話ですが。
「強い・弱い」「高い・低い」などの表現は基準に対しての比較です。基準となる比較対象が書かれていないレビューはストレートに受け取らないほうがいいです。