【ATH-R70x】音の分離感、解像度、装着感がすごい!【オーディオテクニカ】

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ゼンハイザーのハイエンドモニターヘッドホン「HD490 PRO」が発売される中、私が購入したのはオーディオテクニカの「ATH-R70x」です。

オーディオテクニカのヘッドホンは「ボーカルを聴くもの」というイメージが私の中に勝手にあって、オーディオテクニカというだけで避けていましたが、他のヘッドホンのレビューに度々現れていたのがATH-R70xでした。調べてみると、肯定的なレビューがかなり多くて、ゼンハイザーのHD600やHD650とサウンド的に近いらしいということと、HD600よりも低域が強くて、重量が軽くて装着感も良いということで購入してみました。

結論から言うと、レビュー通り装着感と低域が素晴らしくて、音の分離感や解像度が高く、開放型で音場も広いので、かなり気に入っています。

目次

開封

紙袋で送られてきたので、角が潰れています。

そんなことより箱がデカい!

TAGO STUDIO「T3-01」の箱の1.5倍くらいあります。

ゆったり空間。

業務用ということもあるのかもしれませんが、日本の製品って箱が安っぽいですよね。

スポンジの下に付属品があるはずなのですが、外し方がわからないw

スポンジの裏に箱がくっついていて、箱ごと引っ張り出す構造になっていました。

中身を全部出しました。

本体と本体を持ち運ぶための袋、書類、ケーブルです。

ケーブルのヘッドホン側は2.5mmの端子ですが、抜け防止のロック機構がついているので、たぶん専用のものじゃないと入らないです。反対側の端子は6.3mmですが、先端を外すと3.5mmが出てきます。

ちなみにケーブルの長さは3mです。業務用なので。

左右の内側に「L」と「R」の文字が入っています。ケーブルの方は左右の区別がないみたいです。どういうこと?

後で試してみましたが、ケーブルはどちらに挿しても、Lから左の音が出て、Rから右の音が出ました。お前・・・どうなってるの?

試しに TAGO STUDIOの「T3-01」のケーブルを左右逆に挿してみましたが、出力される音も左右逆になりました。

今までは左のケーブルから左の音だけが伝わっていると思っていましたが、少なくともこのケーブルは左右どちらも片側だけで左右両方の音が伝わっているようです。

後述するバランスケーブルでも左右逆に挿してみましたが、こちらは音が出なくなったので、ATH-R70x に付属しているケーブルが特殊っぽいです。このヘッドホンはヘッドホン側で左右の音を分離して出力しているようです。

よく考えたら、ケーブル片だしのヘッドホンもヘッドホン側で左右の音を分離しているわけだから、それほど珍しいものでもないか。

ぱっと見た感じ、前後方向も対称に見えますが、実は微妙に違います。

パッドがついている土台の部分の厚みが前後で違っています。上の画像はL側のものなので、左が前で右が後ろになります。装着すると少し傾く感じになります。

パッドの素材は・・・なんでしょう?ベロアではなさそうですが、スエードなのかな?フェルトっぽい生地です。

調べてみたらベロアでしたw

ゼンハイザーのHD599やHD600などで使われているベロアとは違って、毛羽立ちがあまりないです。これもベロアって呼ぶんだ・・・。

HD600よりも網目が粗いので、中がスケスケです。


手で持ってみるとすぐに分かりますが、とにかく軽い。重さ210gは素晴らしいです。254gのHD600が少し重く感じてしまいます。

装着感

このヘッドホンはヘッドバンドの長さ調整機能がついてなくて、ウイングサポートという機構によって頭の大きさに合わせて自動調整してくれます。

つけ心地がどんな感じなのかわからなかったので少し心配でしたが、つけ心地はかなり良いです。これ考えた人すげーな。

側圧は弱めですが、本体が軽いので頭を振ってもズレにくいです。

イヤーパッドが楕円ではなく真円なので、フィットしているという感じはあまりないです。慣れれば気にならなくなりますが、最初はちょっと違和感があります。

最終的に言えることは、つけ心地は今まで使用してきたヘッドホンの中で最高に良いです。

音質

手元に同じ開放型のゼンハイザー「HD600」があるので、基本的にHD600との比較になります。ケーブルはどちらも付属のものを使用します。他にTAGO STUDIO「T3-01」もたまに登場します。

試聴環境は「Mac mini」→「FIIO K9 Pro ESS」→「ヘッドホン」です。

第一印象は「低域がやや強め」と「音の分離感が高い」です。

まず「低域がやや強め」ですが、想像していたよりも強くはなく、HD600と比較してやや強い程度です。ただ、T3-01と同じくらい出ているような気もしています。開放型であることと他の音域を邪魔しないことから、弱く聴こえているだけなのかもしれません。

2つ目の「音の分離感が高い」ですが、他の方のレビューにはあまりなかった気がします。一番わかりやすいのは左右のギターの音です。解像度が高いことと関係しているのかもしれませんが、音が近くてクッキリしています。ディストーションのジャリジャリ感もすごいです。他の楽器の音と一緒に鳴っていると、普通はここまでジャリジャリしません。真ん中で鳴っているドラムやベースの音もかなりクリアです。また、オーケストラの音も重ならないので聴きやすいです。

HD600と比べると高音域はあまり強くないのですが、解像度が高いからなのか、シンバルやピアノの高音がかなりクッキリ聴こえます。ただ、音量を上げても全然刺さる感じはしないです。

このヘッドホンはインピーダンスが470Ωもありますが、300ΩのHD600と音量は大差ないです。

バランス接続

ヘッドホンを買うたびにバランスケーブルを買うとお金がかかるので、今回は変換コネクタを購入しました。

「okcsc」という(読み方がわからない)メーカーのもので、3.5mmから2.5mmに変換するものです。セールで1,760円でした。

ちなみに、同じメーカーからATH-R70x用の様々な端子のケーブルが出ています。

なにやら不思議なケースに入っています。

ラップみたいなもので挟まれています。

開けた瞬間にコロコロ転がって机の上に落としました。たぶん9割の人が落とします。

見た目は良いですが、使い勝手が悪すぎるw

曲がってるね〜w

右も左も曲がっているのですが、曲がっている方向が違うので品質の問題だと思っていましたが、アマゾンの商品ページにある寸法図でも曲がっているので、もしかしたら仕様なのかも(そんなことある?)。

TAGO STUDIO の T3-01で使っている「cooyin」のバランスケーブルに装着して聴いてみました。左右の音が真横から聴こえてくる感じはバランスケーブルだな〜という感じですが、真ん中の音が意外と変わらないなという印象。これはT3-01を聴いたときも同じだったと思います。これがケーブルの問題なのか、あるいはヘッドホン自体の性能が高いからそう感じるのかはわかりません。

とりあえず変換コネクタを使用しても、特に変な音になることなく聞けることがわかりました。もう少し使ってみますが、このヘッドホンは純正のケーブルでいいかも。

まとめ

感想

他の方のレビューでも散々言われていますが、とにかく軽くてつけ心地が最高です。HD600も頭にフィットしてしっかりとホールドされている感じで悪くはないのですが、長時間つける場合は軽くてふわっとしたつけ心地は正義です。

思っていたよりも低域が強くはなかったのですが、そちらはイコライザーを使うとして、それよりも音の分離感に感動して、バランスケーブルいらないなと思ってしまいました。1万円以上するバランスケーブルを買えば違うのかもしれませんが、とりあえずは純正のケーブルを使っていく予定です。

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